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2017.04.27

経糸の特性

読む為の所要時間: 7分

数千本のい草を、1枚の畳表を織り上げるつなぎ役として活用されている経糸。
この経糸次第で、い草の打ち込める量や、い草をスムーズに配列できるかも左右されてきます。
一般的には麻の経糸が高級なものに使用され、木綿の経糸が普及品などを中心に使われています。
 

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麻糸は硬く伸びにくいため、い草の本数を多く打ち込むことが可能となります。
また太さ硬さもあるので、い草を織り込んでいった時に畳目の一山一山が盛り上がり、高級感が出てきます。
麻糸で織った畳表を分別すると、大きく分けて3種類に分類されます。

まずは畳目一目に対し1本づつ計2本が入った麻引きのタイプ。
麻糸のタイプではありますが、1本づつの経糸で支えているため、い草の打ち込みもそれなりの量に抑えられています。
以前は多く使用されていたタイプでしたが、近年ではそれほど多くは生産されていないランクとなってきています。
 

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そして麻糸の畳表として1番多く織られているのが、畳目一目に対し麻糸と木綿の糸のペアが1本づつ計4本の経糸で織られている
麻綿Wのタイプとなります。
麻糸の畳表の中の定番のものと言えるでしょう。
麻糸に木綿の糸が寄り添うことで強度も増し、多くのい草を打ち込むことができます。
打ち込みの量も調整の幅が拡がるので、より良い草を綺麗に多く詰め込まれた素性の良いものは高値で取引されます。
 

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もう一つの麻糸のタイプが、畳目一目に対し麻糸が2本づつ計4本の経糸で織られた麻麻Wのタイプとなります。
このタイプが最も高級品とされ、選別された良いい草のみを使用して織られています。
麻糸が2本づつ入っているため、い草もかなりの量を打ち込まれています。
一山一山も更に盛り上がり、高級感のある畳表に仕上げられています。
ただ肉厚でガッチリし過ぎていることから、畳床も負けないくらいしっかりとしていないと、シワになりやすく上手く仕上がりません。
畳を張り付ける技術も要する畳表となります。
 

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また普及品である、木綿の糸だけで織ったタイプも大きく分けて2種類に分類されます。
木綿の糸は、麻糸に比べ伸びやすい特性があります。

そのうちの一つが、畳目一目に対し1本づつ計2本の経糸で織られた、糸引きと呼ばれるタイプです。
こちらが1番安価なタイプとして使われ、賃貸などの借家を中心に使われているグレードとなります。
い草もある程度の量を打ち込みされていますが、多くを打ち込みしてしまうと糸が切れてしまうため、程々に加減されています。
草質も中には良質な草を使う場合がありますが、基本的には短めの草を使われる場合が多く、耐久性も劣る場合が多いと思われます。
 

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もう一つのタイプが、木綿の糸を畳目一目に対し2本づつ計4本で織られた綿々Wのタイプ。
2本の木綿糸が寄り添うため、程々の量のい草を打ち込むことができます。
ある程度良質な草を使われている場合が多く、麻糸タイプでは張り付けにくい薄畳などにも活用されます。
耐久性も密度が高まった分、向上します。
価格的にもお手頃なグレードとも言えるでしょう。
 

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一見表面からでは見えない、畳表の製織には欠かせない、い草を支えている経糸。
その中の麻糸が現在、入手が難しくなっていると言われています。
畳表の経糸のメーカーの撤退や、麻を入手しているルートの確保が難しくなっていることが原因とされています。
麻糸も均一で素性の良いものであればいいのですが、凹凸があるような麻糸を使用した場合では、い草を傷つけてしまう恐れがあります。
今後更に入手が困難になった場合には、麻糸の代わりに化学繊維の糸を使用するかもしれないという話しもありますが、
気温の変化などにより糸が伸び縮むといったことが起こる可能性もあることから、今後の課題となっていきそうです。

あまり気に留めていない、でも重要な役割を果たしている、畳表の経糸。
今後の畳表の生産に影響を受けないことを祈ります。



最後までお読み頂き、ありがとうございました。 

今後も「畳職人☆愛畳空間」を宜しくお願いいたします。

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  • 一級技能士の店 亀山畳店三代目
    畳職人TOMOYUKI
  • 亀山 友幸
    Tomoyuki Kameyama


静岡市葵区の番町で育ったオーバーサーティーの畳職人。
☆得意技:表替え、裏返し、割本による寸法取り

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